相続・遺言/成年後見

◆ 行政書士が相続でできる業務(法的に認められる範囲)

行政書士は 相続に関する書類作成と手続きサポートの専門家 であり、次の業務が可能です。

1. 相続人調査・戸籍収集

  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍を収集し、法定相続人を確定
  • 相続関係説明図の作成

2. 財産調査・遺産目録の作成

  • 預貯金・不動産・株式・保険などの財産調査
  • 遺産目録の作成(相続協議の基礎資料)

3. 遺産分割協議書の作成

  • 相続人全員の合意内容を法的に有効な形で文書化
  • 名義変更手続きに必須

4. 各種名義変更手続きの書類作成・代行

  • 預貯金の解約・払戻し
  • 自動車の相続手続き(陸運局・軽自動車協会)
  • 証券会社・信託銀行との調整

5. 遺言書作成支援(自筆・公正証書・秘密証書)

  • ヒアリング、文案作成、公証役場との調整

6. 遺言執行者としての業務(条件付き)

◆ 相続業務の報酬目安(参考)

相続業務は案件の複雑さで大きく変動します。

  • 遺言書作成支援:5〜30万円
  • 遺産分割協議書作成:10〜80万円
  • 相続関係説明図作成:5〜15万円
  • 財産調査・名義変更代行:20〜50万円
  • 遺言執行:遺産総額の1〜3%

◆ 成年後見制度とは

判断能力が不十分になった人(認知症・知的障害・精神障害など)を、 法律的・生活的に支援するための制度 です。

制度は大きく2種類。

  • 法定後見(家庭裁判所が後見人を選任)
  • 任意後見(本人が元気なうちに契約で後見人を指定)

行政書士は、この制度に関する 書類作成と手続き支援の専門家 です。

◆ 行政書士ができる成年後見業務

1. 成年後見制度の相談・制度説明

  • 制度の種類(後見・保佐・補助)の違い
  • 任意後見と法定後見の選択
  • 必要書類や手続きの流れの説明

行政書士は「制度の説明」「手続きの案内」が可能です。

2. 家庭裁判所への申立書類の作成は行いません。

成年後見の中心業務です。

  • 成年後見開始申立書(弁護士・司法書士)
  • 申立理由書
  • 親族関係図
  • 財産目録
  • 収支予定表
  • 添付書類(戸籍・診断書など)の収集

親族関係図、財産目録、収支予定表の書類作成は行政書士の主要業務です。

3. 任意後見契約の作成支援

本人が元気なうち(判断能力がある)に後見人を決める制度。

  • 任意後見契約書の文案作成
  • 公証役場との調整
  • 財産管理契約・見守り契約の作成

行政書士は 契約書作成の専門家 なので、任意後見は特に得意分野です。

4. 成年後見制度利用支援(生活面のサポート)

後見人にはなれませんが、周辺業務は可能です。

  • 介護サービス利用の相談
  • 行政手続きの代行
  • 生活支援に関する書類作成
  • 見守り契約の締結

※後見人として財産管理・身上監護を行うのは行政書士の独占業務ではありません。

◆ 行政書士ができない業務(法律上の制限)

業務内容行政書士備考
成年後見人になること親族や第三者として選ばれることはあるが「行政書士としての独占業務」ではない
後見人として財産管理・身上監護選任されれば可能だが、職務として請け負うことは不可
裁判所での代理・交渉×弁護士のみ
紛争性のある後見申立て×親族間の争いがある場合は弁護士案件
医療判断の代理×法律上不可

行政書士は 書類作成と手続き支援の専門家 という立場が基本です。

◆ 成年後見業務の報酬相場(参考)

  • 成年後見申立書作成:80,000〜150,000円(司法書士・弁護士に依頼)
  • 任意後見契約書作成:50,000〜120,000円
  • 財産目録作成:30,000〜80,000円
  • 見守り契約:月額 5,000〜20,000円
  • 財産管理契約:月額 10,000〜50,000円

※地域・事務所・案件の複雑さで変動します。

◆ まとめとして

行政書士の成年後見業務関連等については、次の3つが中心です。

  1. 制度説明・相談
  2. 任意後見契約・見守り契約の作成
  3. 死後事務委任契約の受任

登記・紛争・裁判代理は行政書士の範囲外で、 必要に応じて弁護士・司法書士と連携する形になります。

◆ 死後事務委任契約の一般的な報酬相場

① 契約書作成(公正証書原案作成)

  • 50,000〜120,000円前後
  • 公証役場との調整を含む場合は 80,000〜150,000円 程度になることもあります。

② 死後事務の実施(実際の手続き代行)

死後事務は内容が多岐にわたるため、パック料金+実費 が一般的。

  • 基本報酬:100,000〜200,000円前後
  • 内容に応じて追加料金が発生することが多いです。

③ よくある死後事務の内容と追加費用の目安

  • 役所への死亡届提出:10,000〜30,000円
  • 火葬許可申請:10,000〜20,000円
  • 病院・施設の退去手続き:20,000〜50,000円
  • 公共料金の解約:10,000〜30,000円
  • 家賃・契約の精算:20,000〜50,000円
  • 遺品整理の手配:30,000円〜(実費別)

※実際の作業量により大きく変動します。

◆ まとめ(報酬の目安)

業務内容相場
死後事務委任契約書作成5〜12万円前後
公正証書原案作成+公証役場調整8〜15万円前後
死後事務の実施(基本)10〜20万円前後
個別の死後事務(各種手続き)1〜5万円/件

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