風俗営業許可

はじめに

飲食店を経営されている方(主に個人経営)でも、この風俗営業許可の問題が生じる場合があります。そのひとつは、お客とカラオケを一緒に歌う行為。誰がと言えば、お店の女将さんや従業員などですね。また、隣に座り、雑談やお酒のお酌をしたりする行為もダメです。また、雰囲気を出すために、客席を塀などで区割りして照明を暗くするといった場合も、風営法違反に当たる可能性もあります。

どんな法律でもそうですが、もし法律に違反して、あなたが取締りを受けたときに、『そんな法律があるなんて知らなかった!』と反論して通るものでしょうか?

あなたのお見込み通り、ほぼ、その主張は認められません。なぜなら、この国は法治国家だからです。お店を経営する以上、あなたは、その道の方になりますから、予め、自身で調べておかなくてはいけないことなのです。それを怠っ結果の違法取締りですから致し方ありません。気を付けましょう。

では、風俗営業の種類主な規制を見ていきましょう。

1号営業(キャバレー等)
設備を設けて客にダンスをさせ、かつ、客の接待をして客に飲食をさせる営業

営業時間
日出時~翌日の午前0時までの間(特定の指定地域にあっては、午前1時まで可)

客室の床面積
・1室66㎡以上
・ダンスをさせるための客室の部分は、概ね5分の1以上

照 明
5ルクス以下とならないこと
2号営業(待合、料理店、社交飲食店)
設備を設けて客を接待して客に遊興又は飲食させる営業(1号営業に該当するものを除く)
営業時間
1号営業に同じ

客室の床面積
・和室は、1室 9.5㎡以上
・その他は、16.5㎡以上 
(1室の場合はこの限りではない)

照 明 
1号営業に同じ
3号営業(ダンス飲食店
設備を設けて客にダンスをさせ、かつ、客に飲食をさせる営業(1号に該当するものを除く)
営業時間
1号営業に同じ

客室の床面積 
1号営業に同じ

照 明 
1号営業に同じ
4号営業(ダンスホール等) 
設備を設けて客にダンスをさせる営業(1号、3号営業に該当するもの又は政令で定める講習等を修了した者が客にダンスを教授する営業を除く)

営業時間 
1号営業に同じ

客室の床面積
ダンスをさせるための営業所の部分(客室)は1室66㎡以上

照 明
10ルクス以下とならないこと
5号営業(低照度飲食店)
設備を設けて客に飲食をさせる営業で、客席の照度を10ルクス以下として営むもの
(1号~3号までに掲げる営業を営むものを除く)
営業時間
1号営業に同じ

客室の床面積

照 明
5ルクス以下とならないこと
6号営業(区画席飲食店)
設備を設けて客に飲食をさせる営業で、他から見通すことが困難であり、かつ、その広さが5㎡以下である客室を設けて営むもの

営業時間
1号営業に同じ

客室の床面積
1室5㎡以上

照 明
10ルクス以下とならないこと
7号営業(マージャン店、パチンコ店)
設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業

営業時間 
ぱちんこ屋等にあっては午前10時~午後11までの間

客室の床面積

照 明
10ルクス以下とならないこと
8号営業(ゲームセンター等)
遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそる恐れのある遊技に用いることができるもの(規則で定めるものに限る)を備える店舗その他これに類する区画された施設(旅館業その他の営業の用に供し、又はこれに随伴する施設で政令で定めるものを除く)において当該遊技設備により客に遊技させる営業(7号営業に該当するものを除く)

営業時間
日出時~翌日の午前0時までの間(特定の指定地域にあっては翌日の午前1時まで可)

客室の床面積

照 明
10ルクス以下とならないこと

以上の8営業種が許可を要する営業です。この許可を申請する段階で、飲食を提供する場合は、保健所からの許可を取得していることが前提です。

深夜0時以降お酒を提供するには『深夜酒類提供飲食店営業の届出』も必要です。

許可の基準(風営法第4条)

公安委員会は、風俗営業を営もうとする者が以下に該当するときは許可はしないことになっています。

<人的基準>

  1. 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの
  2. 1年以上の懲役若しくは禁固の刑に処せられ、又は次に掲げる罪を犯して1年未満の懲役若しくは罰金刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過していない者

例を挙げるなら、無許可で風俗営業を行った、不正な手段を用いて風営法の許可を取得した、承認を得ずに施設の設備を変更した等々の風営法違反での刑罰や刑法の罪を犯しての刑罰などが主なものです。市町村の身分証明や法務局での登記をされていないことの証明などで疎明します。

<構造設備の基準>

営業所の構造及び設備は、風俗営業の種別ごとに、風営法施行規則6条の技術上の基準をすべてクリアーしていなければなりません。

  • 客室の床面積に関する規制
  • ダンスフロア―の床面積に関する規制
  • 営業所内の照明に関する規制
  • 営業所内の音響設備に関する規制
  • 営業所内の防音に関する規制

第8号営業(ゲームセンター等)の営業所には、紙幣が挿入できる遊技設備や現金又は有価証券を提供する遊技設備を設けてはなりません。

<場所的基準>

  1. 各都道府県の風俗営業関係条例・規制で営業所の地域規制を調査。
  2. 都市計画法上の用途地域の確認(市街化調整区域・無指定地域等についても)
  3. 既存及び計画中の保護施設(学校・病院・社会福祉施設等)の有無とその営業所までの距離(敷地境界線間)の確認 100М、70М、50М、30М
手続要領
1.営業する場所は、契約や、工事等をする前に現地調査をする(周辺施設も)
2.警察や役所などに事前相談をする
3.許可が見込めることが確認できてから申請書等の準備を始める

◇許可申請に必要な添付書類

  1. 営業の方法を記載した書類
  2. 営業所の仕様について権原を有することを疎明する書類(使用承諾書)
  3. 営業所に平面図及び営業所の周辺の略図
  4. 住民票の写し
  5. 人的欠格事由に該当しないことの誓約書
  6. 登記事項証明書
  7. 市区町村の発行する身分証明書
  8. 法人の場合は、更に定款、登記簿謄本及び役員の前記4~7までの書面
  9. ぱちんこ屋の場合は、更に検定通知書の写し、製造業者の保証書等

◇1号、2号営業の申請手数料は、24,000円(県収入証紙代)

許可取得後は、営業所の見やすいところに、許可書を掲げ、必ず従業者名簿を備えなければなりません。

以下の事由が生じる場合は、事前に管轄の警察署に手続をしましょう。

  • 風俗営業者が死亡した(許可を相続することができます)
  • 法人の合併(許可を持っている法人が合併により消滅する場合、予め公安委員会の承認を受けたときは、合併後に存続する法人に許可が承継されます)
  • 法人の分割
  • 構造設備の変更
  • その他変更届(住所の変更や構造設備の軽微な変更等)