遺言書の作成

◇遺言の相手

遺言をしない場合は、原則として法定相続人が法定相続分に従って、被相続人の財産を相続することになります。(民法869、900条)

法定相続人:子がいればその子。いない場合は、被相続人の父母。いない場合は、被相続人の兄弟姉妹。配偶者は、常に相続人。

被相続人の思い、事情などにより、また、親族以外に財産を引き継がせたい場合もあると思います。その場合には、遺言をする必要があります。

 

◇未成年者による遺言

原則、未成年者は、法律行為ができません。しかし、法定代理人の同意など補完されることによって有効な法律行為ができます。これは、未成年者が、不用意に不利益を受けないよう法律により保護を受けているからなんですが、遺言に関しては、満15歳に達していれば、法定代理人の同意がなくても、有効に作成ができるのです。(民法961条)

尚、遺言能力は、遺言するときに備わっている必要があります。(民法963条)

◇遺言書作成にあたり

  1. 文字、用語に関しては、特に制限はありません。漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字は認められます。略字、略語については、意味内容が、しっかりと分かるのであれば、認められます。
  2. 遺言は、疑義が生じないように法律用語を使用することが望ましいです。例えば、この土地を「あげる」と書くのではなく、「相続させる」「遺贈する」といったように書きましょう。
  3. 用紙、用具については制限はありません。しかし、保存に耐えられるものであることが望ましいです。また、変造防止のため、鉛筆ではなく、ボールペンや万年筆等の使用がよろしいでしょう。

◇財産目録及び相続人名簿の作成

遺言を残しても、誰にどの財産を相続させるか、遺贈するかについて間違って記載したり、財産の一部が漏れてしまっている場合、せっかく作成しても台無しです。

そういったことにならないためにも、遺言書作成の際は、財産目録、相続人名簿、相続人以外の者にも遺贈する場合にはその者も相続人名簿に含めて、しっかりと準備をするのがよろしいですね。

相続財産には、負債も含まれますので財産目録を作成する際は資産のみならず、必ず負債も記載すべきです。

資産としては、

  1. 現金、預貯金、株式等の金融資産
  2. 土地及び建物といった不動産
  3. 貴金属類、自動車などの動産
  4. その他

というように、項目に分けて漏れが無いように気を付けるようにします。

負債としては、

  • 金融機関からの借入金
  • 住宅ローン

などがあります。

不動産については、登記事項証明書(登記簿謄本)を確認して、所在、地番等明確に記載をし、預貯金については、金融機関名、支店名、口座番号等によって、特定できるように記載をします。

そして、それぞれの財産について、おおよその時価額を記載します。